遼馬は踏ん張った!15試合連続0封
「DeNA9‐8阪神」(20日、横浜)
若きセットアッパーが、横浜で輝きを放った。同点の七回からマウンドに上がった阪神・松田が2回を無失点。1軍デビューから続ける連続無失点は15試合に伸びた。
「(記録は)いつかは途切れると思うけど、今の自分のポジションはゼロに抑えないといけない。自分の仕事をするだけだと考えて投げました」
七回、先頭の後藤には変化球勝負。スライダー3球で空振り三振に仕留めた。続く金城もスライダーで二ゴロ、荒波には自慢の直球で二ゴロ。1回をわずか7球、三者凡退に打ち取った。中西投手コーチは自信を持ってプロ入り2度目のイニングまたぎを決断した。
八回も簡単にアウトを重ねたが、2死から試練が待っていた。多村に右翼フェンス直撃の三塁打を浴びた。続く好調の梶谷は敬遠。横浜ファンから激しいブーイングにさらされたが、「集中していたので聞こえなかった」と平常心を保った。
続く山崎は、3球目で三塁側ファウルグラウンドへ飛球を打ち上げたが、関本が捕球できなかった。それでも動揺はなかった。最後は144キロの直球で見逃し三振。和田監督は「堂々とした投球だった」と舌を巻いた。
遼馬の今の“勝負メシ”はオムライスだ。7月の球宴休みに長崎の実家に帰ると、母・真由美さんのオムライスが作り置きされていた。遼馬は大好きな母の手料理を昼食と夕食に平らげた。小さい頃から、一つのことに夢中になる性格だ。これまでは、海鮮丼、ハヤシライスにハマった。今はオムライスが遼馬の快速球とスタミナを支える力の源だ。
初めての球場が続くが見事に順応している。試合前に横浜スタジアムのマウンドを入念にチェック。さらに「投球練習の5球を試合と同じ気持ちで投げています」と明かした。イニングまたぎの登板も「(試合は)ナイターだし、去年先発をやらせてもらっていたので、長いイニングを投げられると思っている」と頼もしい。チームは敗れたが若き剛腕が、横浜のファンを酔わせた。
