藤浪「まだ引き出しある」さらに進化だ

 4日の巨人戦で歴史的な1勝を挙げた阪神の藤浪晋太郎投手(19)が5日、甲子園で行われた投手指名練習に参加。巨人サイドが情報収集できたと語ったことに「まだ引き出しはある」とさらなる進化を予告した。首脳陣は月末の東京ドーム3連戦に先発させる可能性を示唆しているが、本人はまず次回登板予定の11日・中日戦に全力を注ぐ考えだ。

 崖っぷちの一戦で、すべてを見せていたわけではなかった。4日・巨人戦で6回無失点の好投で球団史上2人目となるG戦初登板初勝利をマークした藤浪。一夜明け、ルーキーの口から飛び出してきたのは、度肝を抜く一言だった。

 「昨日に関しては使ってない球種もあるし、まだ引き出しはある。取られていないデータを使うなり、(次回登板機会があれば)いろいろ考えていきたいと思う」

 巨人サイドは藤浪のデータを取れたことが収穫だと強調していた。ただ確かに4日の巨人戦は直球とカットボールが主体となっており、カーブ、スライダーを少々、織り交ぜた内容。藤浪自身が具体的に明かすことはなかったが、使ってない球種はフォークやチェンジアップなど落ちる系統のボールとみられる。

 相手はリーグ屈指の得点力を誇る巨人打線。しかも場所は打者有利の東京ドーム。そこですべての球種を使わずに抑えた藤浪の力は、驚異的としか言いようがない。

 さらにその精神力もスーパーだ。巨人の独走を許さないために負けられない一戦だったが「特別、大きな舞台とは思わなかったですし、そういうことは特に。注目していただけるのは幸せですし、注目された中でマウンドに上がるのはうれしいことです」と冷静に言う。ずばぬけた投球技術と精神力は19歳とは思えない。

 そんな男だからこそ首脳陣も再度、巨人戦へ登板の可能性を示唆する。27日、火曜日からの東京ドーム3連戦。日曜日に登板する藤浪を持って行こうとすれば、ローテ再編が必要だ。

 前日に中西投手コーチが言及したことに加え、山口投手コーチも「(ローテ再編は)あるかもしれんし、ないかもしれん。藤浪のG戦?言えるわけないやろ」とほのめかす。ただ本人は「チャンスがあればですけど…。でも次の試合があるので、今は考えないです」と浮かれる様子はない。周囲の予想をしのぐ活躍を見せる右腕は、登板予定の11日・中日戦に全力を注ぐ。

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