能見8勝目!今季地方では無敵3戦全勝

 「阪神6‐2中日」(9日、沖セル)

 南国の暑さを忘れさせる力投だった。阪神にとっては沖縄で初の公式戦。その記念すべき初陣を託された能見が7回2失点。リーグ2位タイの8勝目を挙げた。

 那覇市内は日中に気温30度を超え、立っているだけで汗が噴き出た。エースは試合中も「暑かったね~」と振り返る。さらに試合開始は午後7時。普段とは違う環境、リズムにも背番号14は対応してみせた。

 序盤は得点こそ与えなかったが、「ちょっとマウンドが合わなさそうだったね」と中西投手コーチ。中盤以降は各球団の本拠地よりもフラットで、軟らかいマウンドがエースを苦しめた。四回2死で平田にバックスクリーンへのソロを被弾。七回には最大のピンチが訪れた。

 先頭・井端の中前打をきっかけに1死満塁とされると、荒木の二塁正面へのゴロを、西岡が捕球時に体勢を崩して併殺を奪えずに失点。さらに2死一、三塁となった。

 一発が出れば同点。それでもエースは冷静だった。クラークは真ん中低めのフォークで空振り三振。この日の投球の軸となった決め球で難所を切り抜けた。和田監督は「あまりよくなかったね。悪いなりにしのいでいたというかね。さすがの投球術を持っているね」とエースの踏ん張りをたたえた。

 今季は地方球場を得意としている。5月12日のヤクルト戦(松山)、6月25日の中日戦(富山)に続いて沖縄でも勝って3戦3勝となった。

 8日の沖縄入り後は、セルラースタジアム那覇での投手指名練習に参加。一、三塁線へのゴロの転がり方や、マウンドにも上がって感触を確認。慣れない環境でも結果を残せる背景には入念な準備がある。

 次回は中5日で15日の巨人戦(甲子園)で登板するため111球で降板した。球宴前最後の伝統の一戦に向けて、エースが弾みをつける勝利をつかんだ。

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