ボイヤー荒れアレ?1回4安打3失点
「ウエスタン、ソフトバンク10‐14阪神」(7日、雁の巣)
アレレ!!大丈夫!?阪神の新外国人、ブレイン・ボイヤー投手(31)が7日、福岡・雁の巣でのウエスタン・ソフトバンク戦に登板した。初の公式戦に臨んだが、江川にいきなり本塁打を浴びるなど、七回1イニングを投げて4安打3失点。1軍昇格をにらんだ“1次テスト”は、不安の残る結果となってしまった。
強烈な風に乗った打球は、あっという間に右中間のフェンスを越えていった。マウンド上でぼう然とするボイヤー。来日初の2軍公式戦に挑んだ、その初球だった。
外角に投じたストレート。ソフトバンクの4番・江川に完璧に捉えられた。「マウンドが軟らかくて、力強く踏み込めなかった」。来日してわずか12日。不慣れな環境の上、遠征で初めての球場だ。実力を発揮するには、条件が厳しすぎたかもしれない。被弾後もショックを引きずったのか、連打を許した。
1死から高田には“宝刀”スプリットを投じた。だがコースが甘く、中前にポトリと落とされる。続く塚田には直球を痛打され、中堅・伊藤隼の頭上を越された。打者の手元で動く直球。そのクセ球が通用しなかった。二、三塁となり、牧原には初球をはじき返され、左線へ2点タイムリー。3連打を食らい、うなだれるしかなかった。
「自信がある」と話していたクイックにも課題を残した。塚田の2球目に、高田に二塁を奪われた。さらに釜元の打席の2球目だ。二走・牧原に三塁へ走られた。釜元が遊ゴロを打ったため、三盗は記録されなかったが、完全にモーションを盗まれた。5点差があり走者に対して無警戒だったようだが、「クイックはしっかりやりたい」と反省を口にした。
その一方で、手応えもあった。ペーニャ斬りを果たしたカーブだ。カウント1‐2から見逃し三振。ペーニャも「あれが一番いいボールかな。日本人が投げるような、ブレーキの利いたいいボールだった」と評価した。
そして、直球も最速150キロを計測。「投げるたびに良くなってきているよ」と、自身でも一定の評価をした。
次回は9日に登板予定だ。平田2軍監督も「スタンリッジも(初登板のときは)打たれたしね。これで日本のファームのレベルも分かったと思うよ。いい試運転になったんじゃない」と、期待を寄せた。助っ人右腕は経験を重ね、本領発揮を目指す。
