メッセ完封!虎戦後最長41回連続0封

 「阪神2-0DeNA」(12日、甲子園)

 じぇじぇじぇじぇ!阪神のランディ・メッセンジャー投手(31)が、DeNA1回戦で完封勝利。これでチーム4試合連続完封で、球団2位タイとなる41回連続無失点となった。NHK朝の連ドラ「あまちゃん」もビックリの鉄壁の虎投。3連勝で貯金1。さあ貯めまくるゾ!

 意地とプライドが凝縮された右腕を存分に振るった。最後の打者・山崎を117キロのカーブで遊ゴロに仕留める。マウンドで勝利のハイタッチを交わした瞬間、ようやくメッセンジャーが笑みを浮かべた。

 虎のため懸命に投げ抜いた。その結晶が球団2位タイとなる41イニング連続無失点だ。7日・広島戦から巨人3連戦を含め32回無失点。阪神投手陣が決死につないだ「0」リレーを1人で9回更新した。その激投はチーム4試合連続完封の球団新記録をも打ち立てた。

 初回の中村、二回のブランコに左翼方向に大飛球を打たれた。「早い段階で失投があった。そこから気をつけた」。試合前、藤井彰と破壊力のあるDeNA打線封じを入念に打ち合わせた。「いいリードだった」と感謝したように、ほとんどサインに首を振らず息のあったコンビネーションで重量打線を沈黙させた。

 七回、中村に中前打を浴び、初めて先頭打者の出塁を許す。だが強力助っ人コンビを迎えても動じなかった。ブランコは内角直球で一邪飛。続くラミレスも高めの変化球で遊飛に仕留めた。

 悔しさを抱えた1週間だった。前回5日の広島戦。立ち上がりから大乱調で5点を奪われ、わずか2回で屈辱の降板となった。休日だったはずの7日にはマツダスタジアムで練習するメッセンジャーの姿があった。「休日に値すると思いますか」。屈辱にまみれ46球しか投げていない自分を休ませることなど到底できなかった。

 今季初登板となった甲子園は無休で臨んだ雪辱の場所だった。惜しみない声援が送られる中、お立ち台で「先発で自分だけ(チームに)貢献できていないんじゃないかと思った」と吐露した。バッキー以来48年ぶりに外国人開幕勝利を収めた助っ投も苦しみ抜いた。完封を飾ったマウンドで見せた笑顔は、その“呪縛”から解き放たれた瞬間だった。

 9回4安打7奪三振。「完璧だった。前回があって本人も気合が入っていたな」と和田監督が絶賛した105球。二塁を踏ませない圧巻の内容だ。「最高の雰囲気です」。聖地の虎党に後押しされ最高の投球を披露した。それは右のエースが見せた意地だった。

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