岩田7回1失点好投も初回のミス悔やむ

 「ヤクルト1-0阪神」(30日、神宮) 

 悔しさが全身を伝う。安定感のある内容。ピンチで本塁生還を許さない粘り。二回以降は執念の投球を見せた。だからこそ、阪神・岩田は「初回の“あれ”から、簡単に点をやってしまった」と、自らのミスが絡んだ唯一の失点を悔やんでいた。

 初回、先頭・田中浩の打球は三塁方向への高いバウンドとなる内野安打に。不運な形で走者を許したが「自分はゴロを打たせて取る投手。あれは仕方ない」。岩田が悔やんだのは、1死二塁後のミレッジの2球目だ。

 ワンバウンドのスライダーが暴投となり、二走・田中浩が三進。1死一、三塁から、畠山の遊ゴロ併殺崩れの間に失った1点が決勝点となった。

 「ボール自体は悪くなかったけど、先発投手は勝たないと意味がない」。08年の10勝以降は2桁勝利から遠ざかっている岩田。今年は、何より勝利にこだわってきた。

 七回には1死満塁の危機を招く。昨季まで中盤以降での失点が課題だったが、川島を一邪飛、石川を空振り三振に取り追加点を許さず。小さく握った左こぶしに、その思いのほどが表れた。それでも届かなかった勝利に「負けは負け。正直、悔しいです」と唇をかんだ。

 ただ、和田監督は「粘り強く投げていた。ゲッツー崩れの1点だけだもんな」と称賛。昨季までとは違う左腕に、確かな手応えを感じていた。成長は見せた。次は勝利をつかんでみせる。

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