旭天鵬、涙の引退「声援がすごかった」

 「大相撲名古屋場所・千秋楽」(26日、愛知県体育館)

 白鵬(30)=宮城野=は、鶴竜(29)=井筒=との横綱決戦に寄り切りで完勝、14勝1敗で2場所ぶり35度目の優勝を果たし、自らの持つ最多優勝記録を更新した。優勝パレードでは、この日限りで現役を引退する旭天鵬(40)=友綱=を旗手に従え、モンゴルの大先輩・旭天鵬にとっては心に残る最高の花道となった。

 涙が止まらない。栃ノ心(春日野)に寄り切られて12敗目を喫した旭天鵬が花道を下がる際、館内から最大級のねぎらいの拍手と声援が送られた。タオルで目を覆いながら引き揚げる。幕内99場所、1470回目の取組を終えて、全てを出し尽くした男の完全燃焼の涙だった。

 思い残すことは何もない。得意の右四つに組んで「そのまま走ろうかと思った」というが、栃ノ心に引き付けられると残す余力はなかった。いつものように支度部屋の一番手前の指定席に腰をおろし「声援がすごかった。泣いちゃったよ。でも良かった。15日間、無事に終わったから」と笑みをのぞかせた。

 今後については「師匠(友綱親方)、家族、親と話をする。自分の気持ちは伝えるし、師匠の話も聞きます」と語った。引退する意思は変わらず、27日以降に正式に表明する。悲願の幕内在位100場所には届かなかった。それでも「そこがオレらしいじゃん」と明るく振る舞い、旗手として優勝パレードに向かった。

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