なでしこ大儀見弾で連勝締め さあW杯

 「女子国際親善試合、日本1-0イタリア」(28日、長野)

 日本代表「なでしこジャパン」が1-0でイタリア代表を下した。後半7分にFW大儀見優季(27)=ウォルフスブルク=が決勝ゴールを決めた。日本は過去7戦全敗だったイタリアから初勝利。24日のニュージーランド戦に続く連勝で、2連覇が懸かる女子W杯カナダ大会へ弾みをつけた。チームは6月1日にカナダへ出発し、8日(日本時間9日)に1次リーグC組初戦でスイスと対戦する。

 エースの一発でW杯前国内最終戦を勝利で飾った。0-0の後半7分、DF宇津木の左足クロスにFW大儀見が飛び込んだ。低い弾道を右足アウトサイドで角度を変え、ゴール左隅に流し込んだ。昨年10月28日の親善試合カナダ戦以来212日ぶりとなる代表通算53得点目。右拳を突き出し歓喜を解き放った。

 「相手にとって嫌なタイミングのクロス。体が自然に反応した。自然体から生まれたゴール」。久々のゴールを静かにかみ締めた。狙っていたクロスからの得点に「チームとして積み重ねた事ができてすごくうれしい」と大きな手応えも得た。

 ニュージーランド戦の課題だった試合の入り方を修正し、佐々木監督も「勝ち切れたことは良かった」と評価したが、一方で課題も残った。ボール支配率58・3%とイタリアを圧倒しながら後半はシュート4本に終わった。指揮官が「シュートをもっと狙わないと。大きな反省としたい」と話せば、大儀見も「攻撃では課題はたくさんある」と振り返った。

 W杯前の親善試合を連勝で締めくくった。2試合連続無失点に主将のMF宮間も「なかなかできていなかったので良かった」と守備では一定の結果が出た。世界王者として迎えるW杯。連覇に向けて、なでしこの試行錯誤は続く。

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