香川イライラ…トップ下先発も機能せず

 「W杯アジア最終予選、日本2‐1カナダ」(22日、ドーハ)

 コンディション不良で代表招集が見送られた本田圭佑に代わりトップ下でカナダ戦に先発したFW香川真司(24)が消化不良の結果にいら立ちを隠せなかった。FW岡崎、FWハーフナーのゴールで試合には2‐1で勝利したものの、チームとしては前半に格下のカナダ相手に試合を支配できない苦しい展開に。香川個人としても自身が望んでいた「結果」イコール「ゴール」を奪えず、本番のヨルダン戦(26日、アンマン)へ危機感を募らせた。

 このままではヨルダン戦は危うい。香川は素直に焦りを吐き出した。「こういうふうに入ると、取り返しのつかないことになる」‐。取材エリアではいら立ちを隠そうともしなかった。

 昨年2月29日のW杯アジア3次予選・ウズベキスタン戦(0‐1)以来となる本職・トップ下での先発だったが、序盤は戸惑ってばかり。DFからパスを放り込む相手に、チームとしてどこからボールを奪いにいくかはっきりしない。香川も相手選手をつかまえきれずにいた。

 前半9分、長谷部のスルーパスに反応し、岡崎が先制点を決めるきっかけになった。後半29分のハーフナーの決勝ゴールも、酒井高のクロスに香川が飛び込んだことで生まれた。MF中村がトップ下に、自分がサイドに入った後半は「形はつくれた」と自己採点した。

 一方で、W杯に行くことではなく、勝つことを目標にする香川は納得できなかった。ドーハでの合宿中は、「監督に言われた位置でやる」とポジションへのこだわりを捨てたかのような発言をしていた。しかし、「前半からやろうと思ったら絶対できた」、「(自分の)トップ下うんぬんでなくチームとして難しかった」とトップ下として機能できなかったことを悔いる発言が目立った。

 ザッケローニ監督からは、乾や岡崎に近づきすぎるなという指示が出ていた。味方と離れたためセカンドボール(こぼれ球)を拾えず、苦戦する一因になった。「流れをうまく読んでやっていかないと」と時に監督の指示に反してでも臨機応変にやる必要性も認めた。

 指揮官は「彼ら(香川と中村)に本田と同じ役割は求めない」と香川に自分らしさを出すことを期待した。日本の中心として、香川が生みの苦しみを味わっている。

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