ハリル、2連敗なら進退問題浮上も 野心なし…UAE戦の恨み節止まらない

 「W杯アジア最終予選、タイ-日本」(6日、バンコク)

 サッカー日本代表は5日、W杯ロシア大会アジア最終予選B組第2戦のタイ戦に向けて、試合会場で冒頭15分をのぞいた非公開練習で最終調整を行った。1-2で逆転負けした初戦のアラブ首長国連邦(UAE)戦に続いて2連敗すれば、バヒド・ハリルホジッチ監督(63)の進退問題の浮上が必至の中、練習前の公式会見で、指揮官は「勝利を探しにいく用意はできている」と必勝を誓った。

 もう、これ以上は負けられない。ハリルホジッチ監督は危機感をにじませた。

 「次の試合に向けて、強い気持ちを持ってやる。日本のチームは経験があり、試合をコントロールできる。戦う気持ちはあるが、最終予選は一つも簡単な試合はない」

 初戦黒星のショックを完全にぬぐい去れていないのか、いつもの情熱的な一面は鳴りを潜めた。これまで何度も登場した「アンビション(野心)」のフレーズは出ず、繰り返したのはUAE戦を悔やむ言葉だった。

 「負けは受け入れがたかった。審判の笛によって、不正義な状態でやられてしまった。本当に、たくさんの時間をかけて準備をしてきたが、われわれの庭で(勝利を)盗まれてしまった」と、恨み節が止まらなかった。

 約1年に及ぶ長丁場の最終予選だが、負ければ進退問題が浮上することは必至だ。UAE戦後、日本協会の技術委員会の現場トップ、霜田委員は「監督のやり方を信頼している」と話した。もっとも、98年大会以降のアジア最終予選では3敗したチームが本大会切符をつかんだ例はない。2敗は、まさにデッドライン。8戦を残すという楽観論は命取りになりかねない。

 もちろん、指揮官も既に臨戦態勢だ。「タイの守備の仕方と攻撃の仕方は研究した。タイがどういうプレーをするかは選手にすべて伝えている。ただ、ディテール(細部)はここ(会見の場)には入れない」と、タイへの警戒感を緩める様子はない。

 「選手は元気で素晴らしい練習ができている。この試合で勝利を探しにいく用意ができている」。日本サッカー界の未来、そしてハリルジャパンの行く末を占う一戦が始まる。

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