大久保エースの自覚「俺がやらないと」

 「J1、名古屋0-1川崎」(10日、豊田)

 川崎が、日本代表候補に選出されたFW大久保嘉人(32)のゴールで名古屋を1-0で下して3連敗で止めた。

 その瞬間を狙っていた。ゴール前中央でボールを持ったFWレナトが右サイドに展開すると、大久保は相手DFの動きを注視していた。

 「先にゴール前に入ると(ボールが)抜けちゃうんでね。あそこは点(ピンポイント)で勝負だと」。MFエウシーニョが低いクロスを放つと同時に、DFの前に体を入れた。「得意な形だね。あの場面は、DFはたいていボールウォッチャーになるから」。持ち味の駆け引きでゴールネットを揺らした。

 胸には熱い気持ちが流れていた。連敗中に加えて、司令塔のMF中村、FW小林ら主力が負傷欠場。風間監督は、攻め込みながら敗れた前節の広島戦を引き合いに「シュートを倍は打て!!」と選手にハッパをかけた。

 その言葉通り、ゴールを狙い続けた。腕に巻かれたキャプテンマークについては「関係ないよ」と笑うが「今日は、オレがやらないといけないと思っていたから」。奮い立つエースの自覚。プレーで引っ張り、勝利に導いた。

 12日からの日本代表候補合宿のメンバーに選ばれた。W杯ブラジル大会以来の日の丸にも「代表に選ばれたからとかはない。自然体やね」と力みはないが、あらためて好調ぶりをアピール。「気持ちよく代表にいけるね」。円熟味が増す32歳のストライカーの存在感は際立っていた。

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