「Ｊ１、浦和３-１柏」（２０日、埼玉）

　首位の浦和はホームに柏を迎えて３‐１と快勝し、リーグ戦３連勝で勝ち点を５０に伸ばした。残り１０試合で２位川崎との勝ち点差を６に広げ、０６年以来８年ぶりのリーグ制覇へ近づいた。川崎はＦＣ東京と０‐０で引き分けた。鳥栖は仙台を２‐１で振り切り川崎と並んだが、得失点差で３位。鹿島は横浜Ｍに１‐０で競り勝って勝ち点４３とした。

　どこからでも点を取れる浦和の強みが凝縮された快勝劇だった。前半２１分にＤＦ那須大亮（３２）が右サイドからのクロスに頭で合わせて先制すると、同２８分にはロングボールをゴール正面でＦＷ興梠、ＦＷ李とつないだ後でＭＦ柏木陽介（２６）が相手守備を２人かわしながら左足シュートで追加点。試合の流れをつかんだ。

　１ステージ制が定着した０５年から１３年までの９シーズンで、残り１０試合で首位チームが逆転されたのは６例。多いようだが、いずれも勝ち点差３以下と１試合で逆転可能なケースだった。７点差をつけた０９年の鹿島、１０年の名古屋はともに優勝しており、今季の浦和の６点差も大きなアドバンテージだ。

　過去２年は、優勝争いに加わりながら終盤に失速。昨季はＡＣＬ出場権すら逃した。主将のＭＦ阿部は「次に勝たなかったら意味がない」と気を引き締め直した。

　５月１０日の大宮戦以来となる今季２点目を挙げた柏木には、日本代表入りの期待もかかる。代表歴があり、アギーレ監督が積極的に招集している左利き。「ある程度はできると思う。チームで結果を残していきたい」と自信を深めている。

　柏に２人の退場者が出る幸運もあったが、ペトロビッチ監督の初タイトルへ、チーム全体が調子を上げている。