「U20女子W杯・準決勝、日本‐ドイツ」(4日、国立)
U‐20女子W杯で4強に進出した日本代表「ヤングなでしこ」が1日、都内で調整。ここまで4試合連続ゴール中のMF田中陽子(19)は、準決勝で対戦する前回覇者のドイツを警戒しながらも、5試合連続ゴールと日本代表MF沢穂希(33)と並ぶ、FIFA主催の1大会5ゴール(日本歴代2位)を超える意欲を示した。現在、得点ランキング2位の田中陽は得点女王を「欲しいタイトル」と、初優勝とのW悲願に挑戦する。
MF田中陽は、ありのままの気持ちを吐き出した。
「前線をやっている以上、点を取ることは自分の仕事。これを積み重ねていけば、欲しいタイトルは取れると思う」
1次リーグ初戦のメキシコ戦から4試合連続ゴールで初の4強進出に貢献。対戦相手や試合状況によって戦術を変える吉田弘監督(54)は、田中陽のポジションを定めない。韓国戦では後半に左サイドバックもこなした。中盤ではトップ下、左サイド、ボランチと指揮官の多様な要求に応え、ユーティリティーぶりを発揮する。だが、無失点で勝ち上がるドイツに対し、攻撃的ポジションを担う可能性は高く、真骨頂の見せ場が訪れる。
この日はリレー形式のダッシュトレで快足も披露。「イメージを上げるために考えて練習した」。前日、オフで英気を養った19歳は、ゴールのきゅう覚を研ぎ澄ました。
「ドイツは体も強いし、パス回しもすごい」と警戒。現在5ゴールで、ドイツFWレナ・ロッツェン(18)と並ぶ得点ランク2位。10年ドイツW杯でMVPの沢は1大会5得点。5試合連続ゴールと女王超えを果たせば鉄壁ドイツを突破できる。小さな陽子が大きな悲願を達成する。