井上尚弥も祝福『怪物に出会った日』著者の森合正範さん、ミズノライター賞最優秀賞に輝き涙「井上選手と同じ時代を生きる喜び」

 ミズノスポーツ振興財団は23日、スポーツに関するノンフィクションの優秀な作品や著者をたたえる「ミズノ スポーツライター賞」の表彰式を都内で開催した。最優秀賞には「怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ」(講談社)が選ばれた。著者で新聞記者の森合正範さん(51)は受賞スピーチで「伝統と歴史のあるこの賞を賜り、とても光栄」と語り、担当編集者、そして取材対象となったボクサーたちへの敬意と感謝を込め、涙で声を詰まらせた。

 同著は、井上尚弥の強さをどう伝えるかに苦慮した著者が、過去に井上と対戦してきた10人を訪ね歩き、インタビューした内容を真に迫る筆致でつづったもの。森合さんは「負けた試合、KO負けした瞬間を振り返ってもらうことは、もしかしたら大変失礼であり、傷口に塩を塗るような取材だったかもしれません。しかしながら、彼ら10人は私に向き合い、全てをさらけ出してくれました。周囲の反対を押し切り井上尚弥という怪物に向かっていく勇気、そして、負けてもKOされても、もう一度立ち上がる生き方。彼らのファイティングスピリットと生きざまが、この作品を作ったと思っています」と、目に涙を浮かべながら語った。

 表彰式では、井上尚弥からビデオメッセージも届けられ「この本の企画を聞いたときから自分も発売を楽しみにしていました。また、本のヒットもうれしく思います」と著者を祝福。5月6日には東京ドームでルイス・ネリ(メキシコ)との防衛戦も控えているだけに「必ず勝ちますので、楽しみにしていてください」と締めくくった。

 森合さんも「この本を書き始めて、5年間1度も負けてないどころか、毎試合のように怪物、モンスターの名にふさわしい試合を演じています。5月6日、勝利を祈るとともに、私も井上選手と同じ時代を生きていること、取材できることに喜びを感じ、一生懸命取材活動にまい進したいと思います」と実感を込めた。

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