小国以載が大金星!無敗グスマンからダウン奪い判定勝ち「あんなにきれいに入るとは」

8回、小国以載(左)拳がジョナタン・グスマンのあごを捉える(撮影・北村雅宏)
3枚

 「ボクシング・IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(31日、島津アリーナ京都)

 ダブル世界戦のセミファイナルでIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチが行われ、同級5位の挑戦者・小国以載(28)=角海老宝石=が3-0の判定で、王者のジョナタン・グスマン(27)=ドミニカ共和国=を破り、世界初挑戦で王座を奪取した。スコアは全員が115-112。

 リング上で親交のある俳優・千葉真一からの花束を贈呈されて開始のゴングに臨んだ小国。戦前は圧倒的不利の予想だったが、22勝(22KO)1無効試合とオールKO勝利を続ける強打の王者に対し、シャープな左ジャブから右ストレートを上下に散らす。緊張感のある攻防が続いた3回、パワフルな攻撃を仕掛けてきたグスマンに、小国の左ボディーが一閃。急所である肝臓を打たれたグスマンがダウンした。

 グスマンはこのラウンドをしのぐと、4回からは反撃に出る。しかし小国は防戦にはならず、打ち合いの中で左ボディーを狙うリスクの高い戦術で抵抗する。7回、グスマンの右ストレートで鼻血を流しながらも小国は退かずに打ち返す。8回にはパンチで王者の右目尻を切り裂いた。

 場内に金星の予感が漂い始めた9回、小国は左ボディーで王者にダメージを与える。終盤は小国がグスマンを追う時間が増え、11回に左ボディーで2度目のダウンというシーンが訪れたが、レフェリーの判定はローブロー。有効なパンチのように見えたが、グスマンに休憩が与えられる。怒った観客がペットボトルを投げ入れる中、試合は再開。最終回を戦い抜き、試合は判定に委ねられた。

 勝利をコールされた新王者・小国は「しんどかったー。みなさんの応援で何とか支えられました。ありがとうございました」と歓喜の絶叫。21戦目で獲得したベルトを「めっちゃ重いです」と手にすると、「ボディーで削っていく作戦でしたが、3ラウンド目、あんなにきれいに入るとは予想外でした」と会心の試合を振り返った。

 今年7月に大阪で行われた決定戦で和気慎吾(古口)に11回TKO勝ちして王座に就いたグスマンは初防衛に失敗。小国の戦績は21戦19勝(7KO)1敗1分け。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

ファイト最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ファイト)

    写真

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス