大学院生ボクサー・坂本、骨折乗り越え8連勝 応援団の大声援支えに

 「ボクシング・フライ級8回戦」(31日、住吉区民センター)

 大阪市立大工学部の大学院生ボクサーで東洋太平洋フライ級8位、日本同14位の坂本真宏(25)六島=が諸一宇(33)=尼崎=を圧勝の判定3-0で下し、デビュー8戦8勝(4KO)を飾った。諸は7勝(1KO)12敗5分け。

 左肋骨骨折の激痛を乗り越え、大きな勝利だ。プロ8戦目にして初めて受けた同大応援団からの猛烈サポート。絶対に欠場などできなかった。

 ステージ場には学生服姿の応援団、チアリーダーがそろい「さっかもと~」の大コール。ラッパも鳴り響く中、リングインした。チアリーダー2人がラウンドガールも務めた。試合中、鳴り物応援はさすがに止められたが、“市大魂”を全開に燃えまくった。

 2回、コーナーに相手を詰めると、左右の連打からリングにぶっ倒しダウンを奪った。その後も「さっかもと~」の声援に乗り、何度もあと一歩に追い詰めた。最終回も左右連打でグロッキー寸前にしたが、惜しくも仕留めきれなかった。

 1週間前のスパーリングで左脇腹を剥離骨折した。病院を何院も巡り、試合は痛み止めの麻酔を打って臨んだ。「出るからには勝つつもりだった。勝ててほっとしている」と、安どした。

 応援団の活躍舞台は普段、野球部など団体競技がメーン。個人競技のボクサーを応援することは初の試みだった。坂本は感謝感激。「応援団が後押ししてくれた。大学ですれ違っても、相手にされたこともない僕を応援していただいてありがとうございました」と頭を下げた。

 坂本は昨年は大学院試験の勉強を重ね、秋に合格。全日本新人王も獲得し、敢闘賞に輝いた。今年4月からは大学院生として工学部機械工学科で「チタニアナノチューブの形成」に関する研究に打ち込んでいる。

 授業を重ねながら、4月、院生&日本ランカー入り初戦を勝利で飾った。

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