7年7カ月ぶり米国人ヘビー級世界王者誕生!

 初回から強打をヒットし王者を追い詰めるワイルダー=MGMグランドガーデン(撮影・大橋小太郎)
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 「WBC世界ヘビー級タイトルマッチ」(17日、ラスベガス)

 ボクシングのWBC世界ヘビー級タイトル戦が17日(日本時間18日)に米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで行なわれ、同級1位のデオンテイ・ワイルダー(米国)が王者バーメイン・スタイバーン(カナダ)に3-0の判定勝ちで新王者になった。3人のジャッジの判定は120-107、119-108、118-109という文句のないもの。2007年6月にシャノン・ブリッグスがWBO世界ヘビー級王座を失って以来、7年7カ月ぶりにアメリカ人のヘビー級タイトルホルダーが誕生したことになる。

 デビュー以来32戦全勝全KOで“米ヘビー級の救世主”との期待を集めて来たワイルダーは、開始ゴング直後から自慢の右強打を随所に決めてポイントを奪う。2回終盤には連打をまとめ、レフェリーはスリップと判定したものの、スタイバーンに膝をつかせる場面もあった。

 王者のタフネスもあって結局KOは叶わず、サイズを利したアウトボクシングに徹した後半はブーイングも浴びた。しかし、経験不足への懸念を吹き飛ばして終了ゴングまで戦い抜き、大舞台で総合力の高さを証明したとも捉えられる。

 「もう俺を疑うのは止めて欲しい。ヘビー級に興奮を取り戻したいんだ」と語ったワイルダーは33戦33勝(32KO)。WBA、WBO、IBF同級統一王者ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)との統一戦が実現すれば、世界的なビッグファイトとして注目を集めそうだ。27戦24勝(21KO)2敗1分けとなったスタイバーンは、「自分らしい戦いができなかった」と敗北を認めた。

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