「ＩＢＦ世界スーパーフライ級王座決定戦」（１８日、神戸ポートピアホテル）

　調印式とルール会議、前日計量が１７日、神戸市の神戸ポートタワーホテルで行われ、帝里（ている）木下（２８）＝千里馬神戸、ゾラニ・テテ（２６）＝南アフリカ＝ともに一発でパスした。帝里の勤務先でもある同ホテルの松山みさお社長は、ＫＯで世界ベルト奪取なら２階級特進となる係長昇進を約束した。

　島耕作もびっくり！？同ホテルのレストランでフロアマネジャーを務める帝里は、世界戦のため６月以降、一日も勤務していない。にも関わらず、激励を込め７月に主任補佐から主任に昇進。さらに今回、２階級特進のビッグチャンスが訪れた。

　「勝ち方にもよりますが、ＫＯしてなら係長」と、勤務先の松山社長。王座奪取なら係長補佐、ＫＯ勝利なら補佐を飛び越え、一気に係長昇進が約束された。

　男としてまさに大一番。「人生を変えないといけない。ボクシングの神様は夢を見せただけなのか、夢をかなえるために僕を導いたのか。人生のターニングポイント」と、帝里は意気込んだ。

　苦しんだ減量も５２・１キロで一発パス。計量後はテテとわずか２センチの距離で１分近くもにらみ合った。「ああなれば引く気はないんでね」と闘志は最高潮。８月に第２子出産予定の摩由子夫人（４０）特製スープでパワーも注入。家族のためにもベルトと係長のＷ獲りだ。