八重樫怒りモード“大毅問題”バッサリ

 「WBC世界フライ級タイトルマッチ」(6日、両国国技館)

 前代未聞のドタバタ劇に、王者・八重樫東(30)=大橋=が怒りモードだ。

 調印式と記者会見が4日、都内で行われた。3日のWBA・IBF世界スーパーフライ級王座統一戦で判定負けした亀田大毅(24)=亀田=がIBF王座を保持する不可解な裁定に、「ルールをしっかりしないと、スポーツとしての存在意義がなくなる」と現役の世界王者として危機感を募らせた。

 大毅はこの日、大阪市内で予定されていた一夜明け会見を欠席。亀田ジム側は負けても王座にとどまるルールを試合前日に認識していたことを明かした。

 前日計量でのソリスの体重オーバーから始まり、判定負けの亀田大が王座保持という誰もがあっけにとられる大どんでん返しの結末。

 ただただあきれるしかない何でもありの茶番劇に、八重樫の舌鋒(ぜっぽう)は厳しく鋭かった。

 「負けたら王者でなくなるのは当たり前。(IBFが)前日に言ったことをねじ曲げるのも筋が通らない。ルールの管理をしっかりして欲しい。そうでないと、スポーツとして存在意義がなくなる。ケンカ以下です」

 自身は昨年6月に井岡一翔(井岡)とWBA・WBCミニマム級の王座統一戦を戦い、両目を大きく腫れ上がらせながら最終ラウンドまで激闘を繰り広げた。だからこそ、こんなお騒がせで、ボクシングがメディアに取り上げられるのは不本意なのだ。

 所属ジムの大橋秀行会長は日本ボクシング協会の会長も務めるだけに、(IBF、WBOを加えた)4団体時代のスタート元年に噴出したドタバタ劇に当惑の表情を隠せない。

 「一番悪いのは体重をつくれなかったソリス」と前置きしながらも、説明不足、周知不足から混乱を招いたIBFの対応のまずさを指摘。 「4団体を認可して(各団体間での)ルールの相違、危機管理が大きな課題だったが、あり得ないケースが実際に起こってしまった」と嘆いた。

 記者会見では「ボクシングというスポーツの持つ美しさ、感動を伝えて欲しい」と国技館のリングに上がる選手たちに呼びかけた。メーンに登場する八重樫は「体調は万全。必ず勝ちたい」と強い決意を示した。

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