【芸能】福山雅治 初の汚れ役で監督も驚く“ゲス”っぷり

 俳優で歌手の福山雅治(47)が映画「SCOOP!」(10月1日公開)で初の汚れ役に挑んでいる。酒とギャンブル、風俗好きで借金まみれのパパラッチという新境地の役柄。初タッグとなる「モテキ」「バクマン。」などを手がけた大根仁監督(47)に聞いてみると、想像をはるかに上回る“汚れっぷり”だったようで…。

 落ちぶれカメラマンの主人公が、二階堂ふみ(21)演じる週刊誌の新人記者とスクープを連発し、やがて思いもよらぬ事件に巻き込まれていく筋立て。映画はターゲットを狙い、福山が車内で張り込んでいるシーンから始まるが、すでに女性と“コト”に及んでいる。この場面、大根監督によると福山自身の提案という。

 「(福山から)『もう少しインパクトがほしい。風俗好き、女好きと言っているのが無理してるみたいに見えるから、頭でガツンといきたいですね』とイイ声で言われて(笑)そこまでいっちゃっていいんだ、と背中を押された。僕の方に遠慮があるんだと、どっかで察したんだと思うんです。『もっと大丈夫ですよ』って」

 18日の完成披露では福山自身が「セリフがほぼ下ネタなんです」と明かし、共演の吉田羊(年齢非公表)も「アドリブすら下ネタでしたよね。すごくナチュラルでした」と暴露。脚本は大根監督による当て書きで「(福山の)素の部分に興味があったので、まだ世に出ていない独自の世界観、役があるんじゃないかと思ってました。単純に汚れ役うまそうだ、と」と明かす。

 深夜ラジオのパーソナリティーを務めていたとき、福山と下ネタは実に近しい関係にあった。男性限定ライブでも普段とは違う、禁断のワードを連発。スター・福山雅治というよりは“ましゃ兄”と親しまれる、もう一つの顔で、これまで演じてきた二枚目路線とは真逆とも言える。

 ある意味、目の前にあったが誰も触れていなかった“禁断の扉”を開いたわけだ。大根監督は「自分が想像していた以上のものを見たいので、現場で役者と話しながら役を膨らませていく。福山君が持ってきたキャラクターは、俺が思っていたキャラと違うけど、もっとワイルドだったし、もっとゲスだったし、そのぶん、もっと魅力的でしたね」と感嘆。想像を超える汚れ役への意識に驚きを隠さなかった。

 劇中には福山が上半身裸になる“サービスカット”もあるが、ここにもこだわりが詰まっている。全体的にプヨっとしており、ファンの女性は悲鳴ものかもしれないがあしからず。大根監督は「(福山が)『ちょっと、たるませた方がいいんじゃないですか?』ってことで、腹回りはあえて、です」とリアリティーを追求。ひげ面のぼさぼさヘアもそうだが、徹底して役に溶け込んだため、役衣装のアロハシャツに革ジャン姿で行った東京スカイツリーで誰にも気付かれなかったとの“伝説”まで生まれた。

 福山のすごさを大根監督は「普通の感覚を持っていること。スターでありながら、キープしていることが素晴らしい」と表現した。デビューから26年を経て、歌手としても俳優としても名実共に日本を代表する存在。それでも“脱・スター”の役にとことんまで向き合う姿に、大根監督は「表現ということに関して、まだやっていないこととか、見たことのない役を探し当てたいという欲求が、すごいですよね」と脱帽するのだった。(デイリースポーツ 古宮正崇)

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