適性はトップクラス!貴闘力がプロレス継続の意向
4月にデビューした元関脇貴闘力が、プロレス継続の意向を示した。02年9月に力士を引退した46歳は、4月16日のリアルジャパン代々木第2体育館大会で鈴木みのると組んで初陣に臨み、昨年9月から因縁が深まっていた大仁田厚&矢口壹琅と対戦。血だるまになりながらも、満員の観衆を大興奮させて勝利した。翌17日、経営する都内の焼肉店で取材に応じた際は「大仁田への気持ちは晴れた。先は何も考えてない。(飲食店経営で)忙しいし、今後は白紙だね」と話していただけに、“決断”はマット界にとって朗報だろう。
いきなりの暴れっぷりは強烈な印象を残した。試合前から力士時代の仲間・若翔洋を相手に入念に練習していたエルボーやランニングニーも披露。有刺鉄線ボードに邪道軍のダブルブレーンバスターでたたきつけられると、同じ技を大仁田に浴びせて逆襲した。赤い毒霧を浴びた上、流血で顔面を赤く染めてもひるむことなく前進。最後は「武双山、栃東、曙らを病院送りにした」と胸を張る“必殺”の左張り手で矢口を沈めた。持ち前の気迫むきだしのファイトは、初代タイガーマスクからも絶賛された。
体に刻まれた無数の傷が痛んだ翌日は「相撲でいえば初土俵。ほとんど覚えていない。お客さんが喜んでくれたならそれでいい」と淡々としていたが、ネットで試合をチェックしたことで再び闘志に火がついたという。
思っていた自分と違う“どん臭さ”にがく然とした。「あと3倍くらい動ける」。12年ぶりの“本場所”の内容に納得がいかず、再挑戦を決めた。多忙の中でトレーニングを積み、コンディションを上げるという。
思い描く2戦目は夏以降の予定。今後戦いたい相手を聞かれた貴闘力は「曙あたりとやったら面白い」と力士時代に苦しめた元横綱の現3冠王者を挙げ、「向こうがやるならいつでも」と不敵に笑った。また、矢口を一発で仕留めた『左張り手』の技名を公募する考えもあるという。
天龍をはじめ、輪島、双羽黒(北尾)、曙らプロレス入りした力士は数多いが、ガッツあふれる貴闘力の適性はトップクラスとみられる。当時38歳だった輪島よりも8歳上の最高齢での転向だけに“太く短く”かもしれないが、真っ向からぶつかり合う好勝負をプロレス史に残して欲しい。(デイリースポーツ・大島一郎)
