高倉健、中尾彬まで演じた金田一耕助
2014年2月18日
なぜここまで惹かれたのか。一にも二にも正史が作り出した金田一耕助という探偵の魅力だろう。それまで探偵といえば、シャーロック・ホームズや明智小五郎といったスマートなイメージだった。戦後すぐにアメリカから輸入された映画「マルタの鷹」や「三つ数えろ」でハンフリー・ボガード演じた主人公も、ハードボイルドの定番といえるトレンチコートにソフト帽をかぶったタフな探偵だった。
それに比べると金田一耕助は、もじゃもじゃ頭で髪の毛をかきむしる癖があり、フケを飛ばしまくる。よれよれの羽織、はかまで、興奮するとしゃべり口調も発音がおかしくなる。まるで風采はあがらないが、それでいて神のごとく颯爽(さっそう)と事件を解決する。
映画化された金田一耕助で、原作に忠実に映像化した最初の作品が、石坂浩二演じた76年の『犬神家の一族』だった。では“初代”金田一は誰かといえば、47年に登場した片岡千恵蔵だが、これがハンフリー・ボガードをまねたソフト帽にダブルのスーツ、おまけに拳銃まで所持していた。以後、石坂・金田一までに池部良ら何人もの名優、俳優が演じたが、すっかりこのイメージが定着してしまった。
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