【朝原宣治の目】たまげました!男子400mリレーアジア新

 「リオ五輪・陸上男子400mリレー・予選」(18日、五輪スタジアム)

 男子400メートルリレー予選が行われ、2大会ぶりのメダルを狙う日本は山県亮太(24)=セイコーホールディングス、飯塚翔太(25)=ミズノ、桐生祥秀(20)=東洋大、ケンブリッジ飛鳥(23)=ドーム=の走順で臨み、全体2番目のタイムとなる37秒68の日本新記録で決勝に進出した。従来の記録は07年世界選手権で出した38秒03(塚原、末続、高平、朝原)。日本は1組で中国がマークしたばかりの37秒82のアジア新記録も塗り替えた。

  ◇  ◇

 私たちの日本記録を37秒68という想像以上のタイムで更新したことにはたまげました。トラックが400メートルないんじゃないのと思うほどです。また、フルメンバーでないとはいえ、これまで勝ったことのないジャマイカに先行したことも驚きです。まだ余裕があるようにも見えました。

 日本記録の要因は、私たちの時よりまず個々のシーズンベストが速い。山県君のスタートのよさに加え、残る3人も助走からの加速走に長(た)けており、トップと互角に戦えています。

 新しい試みのバトンパスもうまくいっているようです。従来より距離をとる今の方法は、例えば走者間の距離がこれまでより50センチ広がれば、3回のバトンパスで計150センチ分、0秒15タイムが縮まる計算。成功すれば大きな効果を生みます。

 決勝では各国とも戦闘モードに入ります。メダルへは予選タイム以上が必要でしょう。守りに入ったり、集中力を欠いたりすると記録を落とします。リスクを承知で攻めていけるか。個人種目の悔しさを晴らしたいという強い思いで、やってくれるでしょう。(08年北京五輪男子400メートルリレー銅メダリスト、「NOBY T&F CLUB」主宰)

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