内村航平、個人総合2連覇&2冠へ 敵はウクライナの苦労人と疲労

 体操男子団体で悲願の金メダルを獲得した内村航平(27)=コナミスポーツ=が10日に行われる個人総合で史上4人目の五輪2連覇と、大会2冠に挑む。

 ライバルとなるのは、予選で内村を抑え、首位通過したウクライナのオレグ・ベルニャエフだ。予選でマークした6種目合計91・964点は内村の予選得点90・498点、団体決勝での91・598点をいずれも上回る。

 祖国ウクライナは14年から分裂状態。練習施設はボロボロ。毎週のように試合に出て、活動費を稼ぎながら、力をつけてきた苦労人。16点台を叩き出す平行棒を武器に、内村と同じくその他の種目も安定して15点台を出せる。内村が「(全種目でスペシャリストになれる)オールスペシャリストに一番近い存在」と評す最大の強敵との一騎打ちが予想される。

 内村にはもう1つ打ち倒さなければならない敵がいる。疲労だ。予選、団体決勝と最も体力が必要となるあん馬からのローテーションで6種目をこなした。団体決勝の最終種目の床では、「足がもつれそうになった」と話すほど疲労は蓄積していた。一方のオレグは団体はわずか2種目のみの出場。万全の態勢で挑んでくる。団体からの中1日でどれだけ状態を回復できたかが焦点となる。

 自らの限界を超え、難敵を打ち破った時、“絶対王者”がさらなる伝説を作り上げる。

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