広島・新井 甲子園球場全体から大拍手

 「阪神-広島」(11日、甲子園)

 広島の新井が1-1で迎えた六回、貴重な勝ち越し二塁打を放った。

 無死一、二塁で打席に立つと初球、140キロの直球を狙った。打球は左翼手マートンの頭上を越える適時二塁打。塁上で両手を叩くと、三塁ベンチに向けて右手を突き出して、激しく喜びを表現した。

 「打ったのはストレート。チャンスだったので、どんどん積極的に振っていこうと思っていた」と振り返った。

 7日の巨人戦以来、3試合ぶりのスタメン出場。開幕前に発症した右肘痛の影響で、満身創痍(そうい)の戦いが続くが、試合前には「肘は大丈夫。1戦、1戦、日々気持ちを新たにやっていく」と強い気持ちを吐露した。

 この日は昨年まで、7年間在籍した阪神の本拠地、甲子園球場での一戦。二回、最初の打席で名前をコールされると、敵味方に関係なく、球場全体から大きな拍手が起こった。「思い出がたくさん詰まった場所なので。ハツラツとした姿を全面に出して、一生懸命頑張りたい」と話していた通り、全力プレーで勝ち越し点を奪った。

 新井の一打に触発された打線は、会沢の死球で満塁とすると、田中、黒田も右前適時打で加点した。

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