麻倉ケイトがボクシング界とコラボ

 細川(左)とラウンドガールを務める麻倉ケイト
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 「デイリー後援・ボクシング・東洋太平洋スーパーウエルター級タイトルマッチ12回戦」(11月22日、住吉スポーツセンター)

 バーチャルアイドル「初音ミク」の“実写版”として人気急上昇の麻倉ケイトがボクシング界とコラボする。13日、六島ジムは11・22、同級1位・細川貴之(30)=六島=が同王者・デニス・ローレンテ(38)=フィリピン=に挑戦する東洋太平洋タイトルマッチでラウンドガールを務めることを発表。麻倉と細川は大阪市内でそろって会見した。

 ケイトは性同一性障害を乗り越えて、歌手、花嫁モデルとして活躍。青色の髪の毛をツインテールにし、黒のミニスカートのコスチューム。細部までミクを再現し、ジムに現れた。細川を上回る182センチの長身は、リング映えするものの、それ以外は、どう見ても美しい女性だ。

 所属事務所「レインボーミュージック」が同じ大阪市住吉区にあり、ケイトも同区に在住する縁で異例の出演が決定。六島ジム・枝川孝会長は「住吉を盛り上げるため、プロのスポーツイベントなら出てくれるという話で今回、お願いした。今度、ニューヨークで公演があるらしい。細川も六島ジムも世界進出を狙っているので、通じるものがある。182センチもあるし相手を『何やこの人』と動揺させていただければ。最悪、しばいてもらう」と興行の盛り上げをお願いした。

 ケイトはミク姿でラウンドガールを務め、興行内で作詞作曲した「Crazy In Love」を披露する予定。「ものすごくうれしいし、待ち遠しい。選手に輝いてもらえるように。曲もノリが良くて、ダンスにはパンチをする振り付けもある」と、笑った。

 小学2年から自身が「女性である」ことを意識した。ランドセルも黒に抵抗があり、好きになる相手も男の子だった。水泳の授業は“ない胸”を必死に隠した。周囲は“男らしく”させようと、小学5年時に柔道を始めさせられた。中学時代は空手。試合は苦痛でしかなかった。

 マイケル・ジャクソンにあこがれ、ダンスを始め、芸能界の道に。02年に男性歌手「KEITA」としてデビューした。悩み続けた末、09年にカミングアウトした。10年に性別適合手術を受け、晴れて“女性”となった。

 12年には自叙伝「五十六億七千万」を出版し、同障害の認知に務める活動も積極的に行う。一般、教師に向けた体験談や歌を披露するトークショーは次第に評判を呼び、小、中学生の間から「歌声、ツインテールが初音ミクのよう」とネットで広がったのが転機だった。

 今年3月、初音ミクの“コスプレ”で公演すると、海外からも注目。来年1月に台湾、2月にラオスでイベント出演が決定。さらにニューヨーク、ロサンゼルスからとオファーは殺到している。11月25日には東京進出ライブを行う予定だ。

 「世界的なスターして男性はマイケル・ジャクソン、女性はマドンナ。私はその間の存在を目指す」と夢は世界のビッグスター。強力な援軍を得た細川も「一緒に世界に行きましょう。まずはこのタイトル」と、力を込めた。

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