スギちゃん敗れ土下座で時計死守

武藤(下)にキックを見舞うスギちゃん 左は神奈月=後楽園ホール
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 「WRESTLE-1 TOUR2015ファン感謝デー」(9日、後楽園ホール)

 ピン芸人のスギちゃんがテレビ番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」の企画で購入した648万円の高級腕時計をかけてプロレスに挑戦。征矢学と組んで、武藤敬司、神奈月組と「F-1タッグチャンピオンシップ」を争ったがあえなく敗退したが、時計だけは土下座の末、返してもらった。なお、武藤組がF-1タッグチャンピオンシップの初代王者となった。

 「リングシューズをくり抜いてやったぜぇ」などと、いつもの調子でワイルドネタを出していたスギちゃんだったが、奥の手はグレートムタの“毒霧のもと”。ひそかに拝借したものを武藤に噴射しようと口に含んだが、それを飲み込む究極のワイルド技を披露し、「飲みきったぜえ。毒なのに、飲んでやったぜえ」と絶叫した。

 F-1タッグは、芸人とレスラーがタッグを組み、エンターテイメントとプロレスを融合させるタイトル。本領を発揮したスギちゃんに対抗して、神奈月は武藤のまねから今が旬な馳浩文部科学大臣のまねにスイッチすると、「童話桃太郎を朗読する長州さんと天龍さん」と持ちネタを繰り出した。征矢も稲川淳二の怪談物まねを高いクオリティーで見せたかと思えば、武藤も神奈月とのダブル石原良純やダブル井上陽水を演じた。

 会場が盛り上がる中、最後にスギちゃんがワイルドネタでブレークする前にやっていた「おっぱい先生」で登場。客席がどういうキャラか分からずあっけにとられる状況で、神奈月がスギちゃんをシャイニングウィザードからフォール。武藤、神奈月組が勝利した。

 あえなく時計を奪われたスギちゃんだが、あろうことか試合後のバックステージで「それで来てる仕事がけっこうあるんですよ…」と土下座し、時計を返すよう哀願。征矢も「それを取られたらスギちゃん、死んじゃう」と2人で土下座した。哀れに思ったのか、武藤から「おれ、たくさん持ってるからいらない」と許しも出て、かろうじて高級時計は返してもらった。

 そのかわり「WRESTLE-1に恩を返せ。今度出る時はノーギャラだぞ」と武藤から命令されたスギちゃん。「新キャラで帰ってくるぞ」とプロレス再挑戦を誓っていた。

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