ブル中野さん、あの戦友と21年ぶり対面

 元女子プロレスラーのブル中野さんが23日、スターダムの後楽園ホール大会でかつてのライバル・メドゥーサさん(現スターダムコミッショナー)と再会した。全日本女子プロレスの94年11月20日・東京ドームでWWF(現WWE)女子王座を懸けて対戦した両者の対面は約20年ぶり。メドゥーサさんが「日本にたくさんの思い出があるけど、東京ドームでのブル中野戦が、自分の人生で最高の試合だった」とあいさつすると、ブルさんが登場。リングインの際はにらみ合って距離を取ったが、握手をすると笑顔で抱き合った。

 日米で抗争し、力を認め合った2人。ブルさんは「アメリカで毎日、メドゥーサと戦いました。月に28試合やったこともありました。過酷なサーキットでした。大嫌いでした。でも、メドゥーサと戦ったあの時間は思い出に残りました。感謝してます。あなたは私の永遠の戦友です」と言葉を送った。うれしそうに聞いていたメドゥーサさんは「夢のような瞬間です。今でも蹴っ飛ばしてやろうと思ったけど…。ブルさんと全女がなかったら、今の自分はありません。本当にありがとう」と返した。

 ブルさんがこの日のために、リングコスチュームを利用して衣装を作ったと知ると、メドゥーサさんは「じゃあ試合しますか?」とジョークを飛ばし、ブルさんが「ノー」とおどける場面も。今年WWE殿堂入りしたメドゥーサさんは自動車競技・モンスタートラックの選手としても活躍中。ブルさんは「アメリカのツアーを回ったときは2人とも20代。少し歳をとったけど」と苦笑しつつ、「私も負けられない」と戦友に誓っていた。

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