井上尚弥の対抗王者決まらず

 「WBO世界スーパーフライ級暫定王座決定戦」(4日、エルモシージョ)

 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級暫定王座決定戦が4日(日本時間5日)、メキシコ・エルモシージョの多目的センターで行われ、同級1位のワルニト・パレナス(31)=フィリピン=と同級2位のダビド・カルモナ(24)=メキシコ=で争われたが、三者三様の引き分けで新王者は誕生しなかった。

 このクラスの正規王者・井上尚弥(大橋)が2回KO勝ちで王座を奪取した昨年12月のオマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦で右拳を負傷。しばらくの間、防衛戦を行うことができなくなったため、WBOは暫定王座を設けることを承認した。

 戦前はWBOラテン王者のカルモナ有利がささやかれていたが、敵地に乗り込んだパレナスが見せ場をつくる。2回終盤に右フックでダウンを奪ったパレナスはその後も前に出たが、勝負を決めることができなかった。スコアは1人が115-112でカルモナ、1人が115-113でパレナス、残る1人は114-114だった。なお、パレナスはかつて「ウォーズ・カツマタ」のリングネームで日本のリングを主戦場にしていた強打者。

 勝者は井上との統一戦を行う権利を得るはずだったが、この試合では決まらなかった。パレナスは31戦24勝(21KO)6敗1分け。カルモナは26戦19勝(8KO)2敗5分け。

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