ダル「大谷は投手1本でメジャーへ」

 米大リーグ、レンジャーズのダルビッシュ有投手(28)とヤンキースの田中将大投手(26)が24日、テレビ朝日系の報道番組「報道ステーション」に出演し、ソフトバンク新監督の工藤公康氏(51)の司会で対談した。

 前夜(23日)に続いてのビッグ対談。この日はともにシーズン後半で右肘の故障による戦線離脱を経験しただけに、大リーグでの登板間隔や球数について意見を交換。ダルビッシュ、田中とも中4日よりも中5日での登板間隔が自分に適していると明かした。

 さらに対談では投手と野手の“二刀流”で今季、1918年のベーブ・ルース以来となる2桁勝利(11勝)&2桁本塁打(10号)を達成した日本ハム・大谷翔平(20)について話が及んだ。

 ダルビッシュは大谷が球速162キロを出した時の投球ビデオを見ながら「速いですね」と一言。工藤氏から「どうして(速く投げられる)?」と振られると、「筋力が強いし、瞬発力の伝え方がうまい」と分析した。

 一方の田中は昨シーズンに日本で大谷との対戦経験があるだけに、今季の大谷の成長力に感心した様子で「ピッチャーとして、ここまで良くなるとは正直、驚きました。すごい成長スピード。まずコントロールが良くなった」と話した。

 工藤氏は大谷の投球フォームの中で左足の上げ方がダルビッシュに似ている点を指摘。ダルビッシュも「似てますね」と認めながら、田中に向かって「スプリットはお前のマネしてんちゃう?」と、大谷が両投手の特長を自分の投球に取り入れている点を示した。

 高校時代からメジャー挑戦を掲げてきた大谷にとって、ダルビッシュと田中の2人は、まさに当面の目標。日本では二刀流が注目されているが、ダルビッシュは「本人がメジャーへ行くためには(二刀流が)足を引っ張る。これだけ実力があるのだから、どちらかに絞った方がいいし、日本ハムが絞らなければならない。メジャー行くならピッチャーでナンバー1になる可能性を取った方がいい」などときっぱり提言。田中に向かって「どう思う?」と同意を求めるように聞くと、田中も「ハ、ハイ。そうですね。投手でやった方が…」とうなずき返していた。

 ダルビッシュはさらに、大谷がメジャーで通用するためには、今より体の軸を使う投球フォームに改善し、キレを増すことを専門的に提言。田中から「僕、体の中心で投げてます?」と尋ねられると、「言わせたいの?股関節の使い方がうまいわ」と、内容の濃い会話を交わしていた。

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