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イチロー、フェンス激突サヨナラ負け

2014年8月29日

 諦めず、最後の最後まで追い続けた。同点の九回2死一、二塁の守備。代打で起用された後、右翼に入ったイチローは右中間に飛んだライナー性の打球に快足を飛ばした。

 抜けたら終わり。マウンド上の味方投手ががっくり肩を落とし、最後まで打球の行方を見届けようとしなかった強烈な当たり。それでもイチローは走った。ホーム返球に備えて予め浅めに守っていた位置から約20メートルの激走。落下地点への入り方やフェンスとの距離など、計算がなければ、けがのリスクがあるプレーだ。しかし、試合後のイチローは「いろんなものを考える必要ないでしょ、行くしかないでしょ」。頭にあったのは捕ることだけ。壁が近づいてくる恐怖を問われても「それは全然ないけど」とさらりと言った。

 打球はフェンスを直撃。転々とする間に二塁走者がサヨナラのホームを踏んだ。壁に体を打ちつけたイチローは地面に倒れ込んだ。午後1時開始のデーゲーム。九回の時点で右中間フェンスの周辺は影になっていた。「見にくいとかそういうことじゃないでしょ」。最後のプレーを振り返るイチローの表情は悔しそうだった。

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