【ダービー】馬場状態から浮上するのは

 東京競馬場の芝は今週からB→Cコースに変更。最内のAコースから6メートル外に仮柵を設置した。27日に雨が降った影響で、土曜はダートコースが終日稍重だったものの、芝の全5レースは良馬場で実施。傷んだ部分がなくなったうえ、雨のあとの東京は水ハケのいい内側から乾くとあって、土曜の芝はイン有利で前が残る一日だった。

 上がり時計の速い馬が差し切り勝ちを決めていた先週とはガラリ一変。勝ち馬の最終コーナー位置取りはレースの若い順から5、4、4、4、2番手。馬券に絡んだ15頭のうち、4角で真ん中より後ろにいたのは1頭だけという極端な馬場だった。

 続いて時計面。ダービーと同じ芝2400メートルで行われた5Rの3歳500万クラスは、10頭立てながら2分25秒0の好タイムが出た。馬場が乾けば、さらに高速化が進みそう。ペース次第ではドゥラメンテが昨年マークした2分23秒2のダービーレコードを更新する可能性も十分だ。

 以上の観点から、前めで運んで持久力もありそうなサトノダイヤモンドを推奨する。皐月賞は4角5番手。結局はハイペースを追走したことがあだとなり、リオンディーズの斜行の影響と後続勢の餌食になったが、今年のダービーは好位を確保できる自在性が大きな武器になる。

 鞍上のルメールは土曜東京の芝レースに3回騎乗して2勝。馬場の伸びるところをインプットしており、ダービーでの乗り方についても「いいスタートを切って、いいポジションを取りたい」とプランを明かしている。

 引いた枠は8番。それより内の枠には差し馬が少なくとも3頭はいる。インコースの4、5番手で武豊=エアスピネルの後ろあたりで運べるのではないか。切れ味では分が悪いので、早めのスパートからVロードを確保して押し切りたい。

 前日の単勝オッズで上位人気の2頭はともに内枠。馬場が乾いても近年の東京芝は、開催が進むほど外差しが利かなくなる傾向にある。皐月賞のような競馬はおそらく通用しない。

 前日単勝1番人気のディーマジェスティは、共同通信杯で内で脚をためる競馬を覚えさせたことが生きてきそうだ。あとは前があかないときにどうさばくのか。外から差す競馬が続く同2番人気のマカヒキは、内で我慢できるかが鍵に。蛯名、川田の腕の見せどころとなる。(デイリースポーツ馬場解析班)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

競馬・レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(競馬・レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス