【JC】古馬王道戦線は群雄割拠の様相

 「ジャパンC・G1」(29日、東京)

 4番人気のショウナンパンドラが、昨年の秋華賞以来となる2つ目のG1タイトルを獲得。牝馬のVは13年ジェンティルドンナ以来、史上7頭目(8勝)となった。首差2着はラストインパクトで、ディープインパクト産駒がワンツー。1番人気のラブリーデイは最後に力尽き3着に惜敗した。

 レースは、1~15着馬までが0秒6差以内にひしめく大混戦。勝負どころでごちゃつくシーンも見られたなか、他馬と接触しながらショウナンパンドラは力強く伸びてきた。好位から抜け出す横綱相撲に出た3着ラブリーデイとの差は“展開のアヤ”という見方もできるが、それでも強豪牡馬相手に、しっかりと力を出し切った精神面の強さは褒めたたえられていい。

 一方、レース自体には残念ながら大きな価値を見いだせない。V時計=2分24秒7に特筆する点はなく、何より、前走で準オープンを卒業したばかりのジャングルクルーズが「3角で内に押し込められたのがもったいなかった」と北村宏司騎手が嘆く状況だったなか、4着に追い上げている。

 ジャパンCの売り上げは191億1775万6400円で、対前年比92・5%と大きくダウン。29日の東京競馬場の入場人員も同93・6%の10万2960人と低調だった。昨年の1~5着馬が引退し、手薄な印象が否めない現在の古馬・中長距離戦線。ラブリーデイとて絶対的な存在ではないことが証明され、今後は群雄割拠の様相を呈するだろう。

 外国勢で最先着したのはイラプト。前半で掛かりながらも0秒3差の6着と奮闘した。欧州では2番手グループに属する3歳馬。この馬の健闘は、一流外国馬の参戦を促す可能性がある。来年こそは日本、各国のトップ級が競う戦いを見たい。

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