昨年５月に死去した俳優・今井雅之さん（享年５４）の遺作映画「手をつないでかえろうよ～シャングリラの向こうで～」の初日舞台あいさつが今井さんの一周忌にあたる２８日、都内で行われ、主演の川平慈英（５３）らが登壇。今井さんからのビデオメッセージが上映され、親交のある“今井ファミリー”が瞳を潤ませた。

　壇上には今作を手がけた奈良橋陽子監督（６８）や司会を務めたタレント・陣内智則（４２）ら故人と親交の深いファミリーが集結。川平が「まーちゃん、できたよ、映画。サンキュー」と手を天にかざし、天国の今井さんに初日公開を報告した。

　終盤には今井さんからのビデオメッセージが公開された。本来は２０１５年９月にクランクインだったが桜の映像を撮りたいという今井さんの思いから、同年３月３１日に名古屋市立大学で桜の撮影をした際の映像が流れた。

　今井さんはビデオ内で「手をつないでかえろうよのクランクインです。撮影は９月ですけど。桜のシーンをＣＧでなく撮りたい」と前倒しで撮影していることを説明しながら、「いい映画、撮れる。夢は叶う。思い続ければ」とメッセージを送っていた。

　奈良橋監督は「彼はみんなの中に生き続けると思います」と涙すると、川平も「最後まで主役をもっていきますね。やられました。思い続ければ夢は叶う。そのメッセージを感じていただければ。少しでも生きていくパワー、活力になってもらえたらうれしいです」と語っていた。

　映画には親交のあったＳＭＡＰ中居正広（４３）が友情出演している。