阿部寛、鳴り止まぬ拍手に感激

 俳優の阿部寛(51)が18日(日本時間19日)、仏カンヌで開催中の世界三大映画祭の1つ、第69回カンヌ国際映画祭に初めて出席した。是枝裕和監督(53)の最新作となる主演映画「海よりもまだ深く」(21日公開)が「ある視点」部門に正式出品され、公式上映後、約7分間のスタンディングオベーションに包まれた。

 仏高級ブランド・ベルルッティのタキシードでびしっと決めた阿部は、是枝監督や共演の真木よう子(33)、樹木希林(73)と参加。日本の団地を舞台にダメ息子(阿部)と母(樹木)、元妻(真木)らが繰り広げる家族の物語は、大きな笑いとともに現地で受け入れられた。

 初カンヌで観客とともに映画を鑑賞した阿部は「いつか是枝さんの作品でカンヌに来られることを夢見ていました。多くのお客さんが拍手をしてくださって、それが鳴りやまなくて、本当に感動しました」と感無量。樹木は「この映画をターニングポイントにしてまた変わるわね。成長しちゃうわね。阿部さんは団地よりカンヌの風景の方が似合うわ」と“息子”の晴れ姿に目を細めていた。

 1978年に設立された「ある視点」部門は、独自のスタイルやビジョンを持つ作品を中心に18作が選ばれており、各賞は21日(日本時間22日)の授賞式で発表される。

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