ディカプリオ5度目の正直に会場総立ち
「第88回アカデミー賞」(28日、米ロサンゼルス ドルビー・シアター)
米俳優レオナルド・ディカプリオ(41)が“5度目の正直”で、ついにオスカー像を手にした。最多12部門にノミネートされていた「レヴェナント:蘇えりし者」(4月22日公開)で主演男優賞を受賞。過去に「ギルバート・グレイプ」(93年)、「アビエイター」(04年)、「ブラッド・ダイヤモンド」(06年)、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(13年)で4度、候補に挙がりながら受賞を逃していた。
名前を読み上げられた瞬間、会場は総立ち。ゆっくりと壇上に登ったディカプリオは、柔らかな笑みを浮かべて拍手をかみしめた。口笛が飛び交うなど、お祭り騒ぎ。「サンキュー。アカデミーに感謝します。信じがたいキャスト、スタッフの努力の成果です」とスピーチを始めた。
「レヴェナント」の関係者だけでなく「最初の映画にキャスティングしてくれた方、スコセッシ監督…ありがとう」とキャリアを振り返るように感謝。対象作でマイナス20度の極寒ロケを乗り越えたディカプリオは「2015年、気温が高くなりました。撮影するのに、南極の方まで行かなければなりませんでした。人類に対する危機です。行動を起こす必要があります。子供たちのために地球を救わなければなりません」と地球温暖化に触れ、問題提起すると再び万雷の拍手を浴びた。
「レヴェナント」は、裏切られた仲間に復讐(ふくしゅう)するため、瀕死(ひんし)の状態からサバイバルの旅を行くハンターの姿を描いた2時間37分の大作。アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督は、昨年の「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」に続き2年連続で監督賞を受賞した。
撮影を「ゼロ・グラビティ」「バードマン」に続き、史上初めて3年連続で撮影賞を受賞したエマニュエル・ルベツキ、音楽を坂本龍一が担当している。
