7日開始!ワイドFMの意義とは?

 AMラジオと同じ内容をFMでも放送する「ワイドFM」が7日午後1時から、東京でも始まる。放送を開始するのはTBSラジオ(周波数90・5MHz)、文化放送(同91・6MHz)、ニッポン放送(同93・0MHz)で、普段はライバル同士の3局が合同番組「FMでもキキマス!ゴールデンたまむすび」を放送するという力の入れようだ。しかし、普段ラジオを聞かない層にはメリットが分かりにくくラジオ愛好家の間でも「内容が同じなら別にAMでいい」という声がネットで上がっている。ワイドFM放送の意義をまとめた。

 そもそも、どうしてAMラジオがわざわざFMで番組を放送するのか。理由は大きなもので2つあり、1つは高層ビルや電磁波を発する家電の影響などでラジオが聞きづらくなる「都市型難聴」を回避するため。もう1つは、災害発生時のリスクヘッジのためだ。

 AMラジオはコンクリート製の建物の内部ではかなり受信しにくく、雑音の影響も受けやすい。電波方式の関係でFMはAMより雑音が入りにくいため、「都市型難聴」対策の一つと期待されている。ただ、従来のFMラジオが対応していない90・0MHz以上の周波数帯を用いるので、対応型のラジオを用意しなくてはいけないという負担もリスナー(聴取者)に生じる。

 災害対策の面は、放送局としては切実な問題だった。例えば、ニッポン放送の場合は千葉県木更津市内の送信所から放送電波を流しているが、村山創太郎社長は「敷地のとなりに川が流れている。もし川が氾濫して(送信所が)流されるとAM放送ができなくなる。そういったことが全国のラジオ局共通の悩みだった」と11月の定例社長会見で発言している。ワイドFMは東京スカイツリーが送信所となるため、最先端の技術で災害対策が施されていることや、単体で予備電源があるためリスクヘッジの面では最適なのだという。

 ただ、ここに挙げた2つの要素は一般のリスナーにはあまり関係がないのも確か。番組はAMとFMで変わらず、CMも同じものが流れるため、「音がいいかどうか」、「受信しやすいかどうか」の違いしか現状ではない。また、難聴対策としてはインターネットを用いたラジオ番組配信の「radiko」もある。通信データ量が多くなること、タイムラグが生じることといったradikoのデメリットがワイドFMにはないことを広く呼びかけていく必要がある。

 ラジオ業界はワイドFM誕生を「第2の開局」と位置づけ力を入れている。ニッポン放送では平日午後10時から放送していたバカリズム、宮藤官九郎、ミッツ・マングローブ、久保ミツロウ・能町みね子が日替わりで担当していた「オールナイトニッポンGOLD」を、音楽主体の「オールナイトニッポン MUSIC10(ミュージックテン)」に衣替えした(「-GOLD」は週替わりパーソナリティーが担当する形で金曜のみ放送)。楽曲はフルコーラスかけることが前提で、パーソナリティーも森山良子、名取裕子、松田聖子(月1回)、鈴木杏樹、斉藤由貴を起用し、落ち着いた雰囲気に。トークよりも音楽に重点を置いた内容になっている。ニッポン放送によると、こうした番組編成もワイドFMを意識したものだという。

 トーク番組とプロ野球を中心としたスポーツ中継が軸だったAMラジオの番組編成は少しずつ変わり始めている。村山社長は「(番組で流す)選曲も変わってくるかもしれない。音楽は丁寧に扱う必要がある」「音(の質)が違うので凝った、音を利用したCMを、こちらから営業が提案するぐらいのことができたらいいなと思います」と新規リスナー開拓のカンフル剤にしたい考えだ。あとはシンプルに、面白い番組をリスナーに届けることが求められる。

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