砂川 大山の認知症「言いたくなかった」
俳優、砂川(さがわ)啓介(78)が15日、都内で会見を開き、「ドラえもん」の声で知られる声優で女優の妻、大山のぶ代(81)が認知症を患っていることをラジオで公表したことについて「言いたくなかったが、隠しているのが、つらくなってきた」と明かした。砂川自身も会見で、2年前に胃がんの切除手術を受けたことを告白。体重は術後10キロ減ったことなどを明かした。
大山は08年に脳梗塞を患い、その後、認知症を発症した。「2年ぐらい前」に認知症と判明したが、砂川は「もっと前に症状が出てたんじゃないかと思うけど、信じたくない、そんなことないだろうという気持ちが強かった」と苦しい胸の内を吐露した。ろれつが回らないなど、脳梗塞の後遺症と症状が似ていることから「気付かなかった」とも話した。
声優として女優として第一線で活躍してきた妻の認知症。親しい人は気付いていたというが、「それ以外にはしゃべりたくなかった。(周囲に)言いたくなかった」と悩み続けてきたことを告白。表舞台に姿を見せないことから、死亡説も流れたことで「ネットでもあることないこと書かれて。2回ぐらい死んでます。ちゃんと言っといた方がいいかな」と明かした。
公表について、大山さんが認識しているのか?と聞かれると「分かってない」と話し、近況について、「今しゃべったことを覚えていない」「お風呂に入りたがらない。お外に出ることもない」と説明した。入浴は1人でできず、トイレも不自由な状態という。
現在は2、3カ月に1度、通院。マネージャー、砂川、家政婦らが協力して介護している。音楽が好きな大山さんは、音楽療法で「最近、ちょっと元気が出てきた」そうで、家でカラオケをやったところ、「一緒に歌い出した。表情も豊かになった」と音楽の力を感じていた。