「なるほど」に詰まった愛川イズム

 肺がんで15日に亡くなった愛川欽也さんが司会を務め人気を博したフジテレビ系「なるほど!ザ・ワールド」を、プロデューサーとして立ち上げた王東順氏が17日、フジテレビの「みんなのニュース」に出演し、愛川さんの「なるほど!ザ・ワールド」にかけた思いや秘話を語った。

 愛川さんが口を酸っぱくして王氏に要求していたことが「視聴者目線を大切にしろ」ということだった。ある時、番組のVTRの試写をすると「分からん」と愛川さんが注文をつけられ、「試写から本番まで2日間なんですけど編集し直した」(王氏)。王氏は「いつのころからか、ニコニコ(愛川さんが試写を)見るようになった。僕らも本当に勉強になった」と当時を振り返った。

 「なるほど!ザ・ワールド」は81年から96年にかけて放送された。どんな人にも受けるような定番ネタや新しいキャラクターを誕生させたのも愛川さんだった。

 クイズに不正解した回答者のテーブルをたたき「×」の電飾を点灯させる「はい、消えた」のフレーズは、「愛川さんのアクションに電飾さんが乗っかった」(王氏)。つまり、自動で電気がついたり、スイッチがテーブルについているわけではなかった。

 「みんなのニュース」では、人気レポーターだった益田由美アナウンサーを「ひょうきん由美」と名付けたり、マスクと奇抜なタキシードの衣装でマジックを披露した「トランプマン」を命名したのも愛川さんだったことが明かされた。

 愛川さんと王氏が番組を立ち上げる時に合い言葉にしていたのが「数字を取れる番組じゃなくて、すごい番組をつくろうね」だった。分かりやすさ、あらゆる世代に支持された「なるほど!ザ・ワールド」は15年続いた長寿番組に。平均視聴率も20%以上を記録した。

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