辻仁成 パリ市民も後藤さんを案じる
11歳長男とパリで暮らしている作家でミュージシャンの辻仁成が27日、長男の学校の保護者会に出席し、フランス人保護者たちから、後藤健二さんがイスラム国に拉致されていることについて慰められた。
ツイッターで28日、伝えた。
辻は「どうやら修学旅行の説明らしい」保護者会に参加、一番後ろの席に座っておとなしく聞いていた。写真を撮って、その様子をインスタグラムに投稿もした。
そしてその終了後、「顔見知りの父兄の方々が次々近づいてきて、日本人人質が解放されるよう祈っています、力になれずごめんなさい、と言われました」と思いがけなくパリの人たちの思いやりに触れた。
フランスでは今月7日にテロ事件が発生し、全市が当分は戒厳令のような状態に置かれた。被害に遭ったシャルリーエブド誌には、辻も何度か取材を受けたことがあった。
辻は長男を学校へ送り迎えをする中で市内の緊張感を肌で感じ、市民と恐怖を共有した。発生当初はツイッターで現地の様子を刻々と伝えてきた。
そんなパリの人たちが、今度は日本人に振りかかった悲劇を同情を交えて見つめている。辻はツイッターで「首相、後藤健二さんの救出お願いいたします」とつぶやいた。