佐村河内氏の告発者 謝罪でなく反論

 作曲家偽装などが問題となっている佐村河内守氏(50)が7日、都内のホテルで記者会見した。2時間40分に及んだ会見では、週刊誌上で“偽ベートーベン”と告発したノンフィクション作家・神山典士氏との激しいバトルもあった。神山氏は会見後、「全く誠意が感じられない。謝罪でなく反論」と批判した。

 作曲家偽装発覚のきっかけとなったのはノンフィクション作家の神山氏が2月6日に発売された「週刊文春」で告発した記事だった。

 会見では、神山氏の質問に、佐村河内氏が、感情的になる場面もあった。また、質問終了直後に間を置かず、「どういうことですか?」「何を、何を謝れと?」といら立ちぎみに繰り返し、神山氏が「まだ手話通訳、終わってないですよ。全部聞いてからの方がいいんじゃないですか」と切り返した場面もあった。

 この時は、神山氏の最後の言葉に佐村河内氏が反応したように見え、手話通訳なしでも大丈夫なのか?と受け取ったと思われる会場からは、笑いが起こる一幕があった。

 会見終了後、神山氏は「詐欺師のレトリック」と断罪。「全く誠意が感じられない。謝罪をしている感じだが、実は反論している。新垣氏のせいにすると、自分の正しさが証明される」と、佐村河内氏の巧妙な話術を解説した。

 佐村河内氏は、ゴーストライターの新垣隆氏の会見などでの発言について「耳に関することは全くのウソです」と強く非難。新垣氏を名誉毀損で訴えると息巻いた。

 佐村河内氏は神山氏を名誉毀損で提訴することも示唆したが「どういう名誉をお持ちになるのでしょうか」と、望むところといった表情だった。

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