大友康平「東北に恩返ししたい」

特集ドラマ「かつお」の完成会見を行った(左から)芦名星、大友康平、梅沢富美男=東京・渋谷のNHK
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 NHKの仙台放送局が制作した特集ドラマ「かつお」の完成披露試写会と会見が11日、東京・渋谷の同局で行われた。

ドラマの舞台は2011年3月11日の東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県各地。石巻市を中心に10月上旬から約1カ月のオールロケで撮影され、出演者もロック歌手の大友康平(宮城県塩釜市出身)、女優・鈴木京香(仙台市出身)、俳優で歌手の梅沢富美男(福島市出身)、女優・芦名星(福島県郡山市出身)など、ズラリ東北出身者で固め、震災から2年9カ月後の被災地を描いている。

 大友は震災で妻(鈴木京香)が行方不明になり、仮設住宅で中2の男の子と小学生の女の子を男手ひとつで育てる元漁師役。ロケ中も、ほぼ仙台市と石巻市に滞在し、スタッフによると「出番のない日も滞在していた」という。

大友は仙台の東北学院大学時代からバンド活動を始めており「このドラマは、仙台放送局が作ることに意義がある。仙台でバンドを始めた縁もあり、何とか恩返ししたいと思っていた。ひとつ返事で引き受けました」という。

 震災から2年9カ月から経つが、大友はロケで目にした石巻市の印象をこう語る。「震災直後はまるで戦争に遭ったみたいでした。今は街は一見普通に見えるけど、一歩街から出れば、入り江とかに行けば、サビついた車が転がっていたり、漂流物があったり…そのあまりにも残酷なコントラストが…」と宮城の現状を訴えた。

 このドラマでもうひとつの注目は、大友の息子を演じる仙台市在住の嶺岸佑樹君。ドラマ初出演でナレーションまで努める重要な役だ。演出サイドは「東京の大手芸能事務所から選ぼうという話しもありましたが、やはり震災を経験した地元の子が」という理由で抜てきされたが、その演技にはドラマ初出演と思えないほどの“色”がある。

 放送は18日、総合で午後7時半から。

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