福山雅治主演作 カンヌ審査員賞受賞
フランス・カンヌで開催されていた「第66回 カンヌ国際映画祭」の授賞式が26日(日本時間27日)行われ、コンペティション部門に出品されていた是枝裕和監督(50)・福山雅治(44)主演の「そして父になる」が審査員賞を受賞した。
同賞は最高賞「パルムドール」や審査員特別大賞などに次ぐ賞の一つで、日本人の受賞は1987年の故三国連太郎監督「親鸞 白い道」以来26年ぶり。コンペ部門での日本人の受賞は2007年に河瀬直美監督「殯の森」が受賞した審査員特別大賞以来6年ぶりとなった。
式に出席した是枝監督は「今回の父と子の物語を作るきっかけとなった、僕を子どもとして生んでくれた父と母に、そして僕を父親にしてくれた妻と娘に感謝します。ありがとう」と感謝。「タキシードをクリーニングに出していたので、もう一度呼ばれるチャンスがあってよかった」とジョークで笑顔を浮かべた。
主演の福山雅治はカンヌでの上映後、テレビドラマ「ガリレオ」の撮影などがあって帰国していたが、受賞の知らせにコメントを発表した。
「カンヌから帰国後、連日ガリレオ撮影が続いていまして、コメント作成中に寝落ちしてました。スミマセン!」とコメントが遅れたことを詫びてから「是枝さん、本当に本当におめでとうございます!そしていま改めて、カンヌに連れていっていただけた喜びを実感しています。あの10分を越えるスタンディングオベーションの中で感じた『届いた!』という手応えが、審査員賞という形で監督の元に届けられたことを心から嬉しく思います。是枝監督が日本に戻られたらみんなでお祝いしたいです!この作品に携わった全ての方々、そして何より是枝監督、本当におめでとうございます!」
パルムドールはフランスなどの合作映画「アデルの人生」(アブデラティフ・ケシシュ監督)が選ばれた。三池崇史監督の「藁の楯」は受賞を逃した。
