山下監督、マラソン五輪代表選考で注文
日本陸上連盟は17日、8月のリオデジャネイロ五輪男女マラソン代表各3人を決定した。1年前は世界選手権の代表選考で落選し、13日の名古屋ウィメンズマラソンで日本人トップとなった田中智美(28)=第一生命=も選出された。
第一生命で田中を指導する山下佐知子監督(51)は「今回は代表に決まって、喜びでいっぱい」と笑顔。一方で、選考方法に関しては「今後は、せめて当事者だけでも納得のいく説明をしていただけるように気をつけてほしい」と、あらためて陸連にクギを刺した。
釈然としない1年前の感情が今でもよみがえる。14年11月の横浜国際を制し、選考レースでは唯一の優勝者だった田中が、翌年の世界選手権代表選考でまさかの落選。当時、陸連の酒井強化副委員長は「優勝は評価するが、世界と戦うという意味では内容は物足りないものがあった」と説明したが、解説者の増田明美さんが疑義を呈するなど騒動となった。山下監督は「1年前は憤りと腹立たしい思いで、でも素直に受け入れなきゃいけない状況だった」と振り返る。
「1年前に思ったのが、五輪に向けてどういうレースをすればいいのかということ。優勝を目指してもレース展開のことを言われるのはとても混乱した。(優勝した横浜国際は)前半積極的じゃなかったと言われたが、今回の名古屋の方が前半のタイムは遅い。そういうハッキリしない根拠でもないことを根拠のように言われたのは納得できない。当事者だけでも、納得のいく説明をしてもらうように気をつけてほしい」
選考方法についても私見を述べた。「一発選考がいいのかどうかはハッキリ言えないが、少なくとも分母(選考レース)と分子(代表枠)くらいは合わせてほしい。分母を少なくするとか、できることはあるはず」
田中も「選手が納得するような説明をしてほしい。(世界選手権で内定を決めた)伊藤さんがどうという意味ではなく、世界選手権8位入賞(の日本人トップ)で五輪に行けるというのは、世界で戦わなきゃいけないのに、入賞を目指して日本人同士の争いになってしまうのではないか」と話した。
