羽生がGP初戦で逆襲2位 4回転3本

メダルを手にする2位の羽生結弦(左)と3位の村上大介(共同)
2枚

 「フィギュアスケート・スケートカナダ・第2日」(31日、カナダ・レスブリッジ)

 男子フリーが行われ、SP6位からスタートしたソチ五輪金メダリストの羽生結弦(20)=ANA=はフリーは2位となる186・29点をマーク。合計259・54点で2位となった。ソチ五輪銀メダリストでSP2位だったパトリック・チャン(カナダ)が、フリーで圧巻の演技を見せ、271・14点で逆転優勝を果たした。

 鬼神のごとき気迫をみなぎらせながら、羽生は次々とジャンプを決めていった。冒頭の4回転サルコー、同トーループをきっちり決めると、今季から導入した後半の4回転トーループは手をついたが、なんとか着氷し、連続ジャンプにつなげた。終盤の3回転ルッツで転倒はあったが、「自分の中では頑張った方」と、納得の表情でうなづいた。

 意外なことに羽生にとって、GP初戦は“鬼門”だ。10年NHK杯でのシニアGPデビューから、今年で6年目だが4位、4位、2位、2位、2位、2位と優勝はなし。昨年の中国杯ではフリーの6分間練習中に他の選手と激突し、負傷するアクシデントまで起こった。

 今年も2季ぶりのGP参戦で復活の舞を披露した元世界王者チャンに完敗となったが、それでもここから調子を上げていくのが羽生結弦。次戦はNHK杯(27日開幕・長野)。GP初戦で得た手応えと課題を糧にして、さらに進化した姿を披露する。

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