北島 31位「落ちるとこまで落ちた」

 「競泳 W杯東京大会」(29日、東京辰巳国際水泳場)

 04年アテネ、08年北京五輪で2大会連続平泳ぎ2冠の北島康介(33)=日本コカ・コーラ=が、男子100メートル平泳ぎに出場。1分3秒42で31位となり、決勝進出を逃した。大会では出場3種目とも予選落ちに終わり、「マイナス100点でしょ」と自己採点。「まあまた頑張りますって感じ。覚悟して(練習を)やり込んで行かなきゃいけない」と前を向いた。

 5度目の五輪出場を目指す北島が最後尾でフィニッシュした。前半こそ5番手で折り返したが、スタミナが切れた後半は失速。16年リオデジャネイロ五輪シーズンの始動となる大会で現在位置を確認し、「落ちるとこまで落ちたと思って、ここから上がるしかない」と次を見据えた。

 2週間前から体調を崩し、下痢の症状が続く中で強行出場したが、言い訳はしない。「僕の場合、試合でしか感じられない負荷や集中力が大事なので」と、レースでしか得られない感覚を求めた。

 来年4月に五輪代表選考会を兼ねた日本選手権で一発勝負に臨む。「4月は緊張感の中で戦わないと行けない。体をいじめて負荷をかけることが必要。けがは不安だけど、紙一重で練習しないと」。

 日本競泳史上初の5大会連続五輪出場を目指し、冬には高地合宿を敢行し、肉体を極限までいじめ抜く予定だ。「体と脳のバランスを調整する。頭はいけると思っても、体はダメってこともあるので」。33歳のレジェンドが、もう一度、自分の限界に挑む。

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