羽生 悔し過ぎ「夢でうなされた」 

 「フィギュアGPシリーズ第6戦・NHK杯 最終日」(30日、大阪・なみはやドーム)

 中国杯での激突負傷を乗り越えNHK杯で4位となり、GPファイナル(12月12日開幕、バルセロナ)進出を決めた羽生結弦(19)=ANA=が30日、一夜明け取材に応じた。

 会場に入ると「この部屋暑いですね。(松岡)修造さんいるんじゃないですか?」と、“ゆづジョーク”でニッコリ。日本男子初の連覇が懸かるファイナルへ「五輪、世界選手権チャンピオンだからじゃなく、ギリギリで(切符を)つかんだチャレンジャーですから。日本人最下位として、思い切って1番上を狙いたい」と、力を込めた。

 中国杯で負った計5カ所のケガも完全に癒えない中で臨んだ今大会は、4回転ジャンプなどが決まらず苦しんだ。GPシリーズでは3年ぶりに表彰台を逃し「悔しくて眠れなかった。疲れてポテっといったけど、悔しくて寝たり起きたりしたし、夢でうなされていた」と、前夜を振り返った。

 ファイナルまではあと2週間たらず。それでも羽生はこの逆境を前向きにとらえた。「これで尻に火が付かないようでは話にならない。スケート人生で誰もが体験しないようなまれな事件を体験した。課題という課題があって、自分はなんて幸せ者なんだと思う」。日本男子初、そして史上3人目の連覇に向け、目をぎらつかせた。

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