近大・畠が先発全員の14奪三振
「関西学生野球リーグ・近大0-0関大(延長15回)」(30日・南港中央)
ドラフト上位候補の近大・畠世周投手(4年・近大福山)が、2011年の中後(近大)以来となる先発全員奪三振をマークした。試合はスコアレスドローに終わったが、10回1安打無失点14Kと、見守った阪神、巨人、DeNAのスカウトを前に完全復調した姿を見せた。
初回に詰まった右前打から1死二塁のピンチを招いたが、中軸を連続三振に仕留めて切り抜けた。「いつも立ち上がりが課題だったので」と“難所”を乗り越えると、以降は圧巻の投球。関大打線に1安打も許さず、10回までに14個の三振を積み上げた。
開幕当初はボールがシュート回転し、ことごとく痛打された右腕。だがこの日は足の上げ方を変えたことで軸足にしっかりと体重が乗るようになった。肘の位置も少し下げたことで、右打者のアウトローにきれいなラインが出るようになった。
終盤になっても球威は落ちることなく、この日最速となった147キロを連発。阪神・畑山統括スカウト補佐は「しっかり投げれれば、これだけ三振を取れる力がある」と評価した。ただ味方打線の援護が無く「勝たないと意味が無いです」と表情を曇らせた畠。それでも好投を続ける限り、必ず白星のチャンスは巡ってくる。