巨人ドラ1桜井粘投も立命大敗れる

 「明治神宮野球大会・大学の部準々決勝、亜大2-1立命大」(15日、神宮)

 巨人からドラフト1位指名を受けた立命大・桜井俊貴投手(4年・北須磨)は9回2失点と粘りの投球を見せたが、打線の援護なく亜大に敗れた。

 ゲームセットの瞬間、桜井は納得した表情を浮かべた。大学生活に終止符が打たれた試合。序盤から「徹底力というか、低めは振らないと徹底していた」と1回戦で大会タイ記録となる18三振を奪った変化球をことごとく見極められた。

 二回は一塁ベースに打球が当たる不運な安打から丸山に右翼線を破られ先制点を奪われた。さらに2死三塁から宗接には追い込んでから粘られ、浮いたスライダーを中前へ運ばれた。三回以降は「両サイドを使い出してからチェンジアップも振ってくれるようになった」と配球パターンを変えてゼロを並べたが、最後まで二回の2失点が響いた。

 「不運というのも実力のうち。ああいうところで抑えないと勝てない」と振り返った桜井。それでも「充実した4年間で成長した4年間でした。技術も球速も上がったし、変化球の球種も増えたので」と“やりきった感”をにじませる。

 北須磨時代はプロのスカウトから注目を浴びたものの、全国の舞台には縁がなかった。立命大に進学後は学年を重ねるごとに着実に成長曲線を描いてきた。大学3年の冬からスプリットの習得を目指し、ラストシーズンには三振を数多く奪う決め球の一つになった。

 今年6月の大学選手権後には「ボールに力をつけたい」とこれまでのセットポジションからワインドアップへと変更。これで投球フォームに間ができるようになり、直球の質が一気に上がった。

 食生活を見直し、トレーニングも見直しながら、全国的に無名だった公立校のエースが巨人のドラフト1位へと成長。大学選手権では東京ドームでしか登板がなく、ラストシーズンの目標だった神宮のマウンドにも立ち、2試合で27奪三振とGのドラ1に恥じない結果を残した。

 「初めて神宮に来ることができてうれしかったです」と一点の曇りもない表情で語った桜井。大学生活でやり残したことはない。次なる舞台となるプロへ-。その成長曲線はまだまだ上へ向かって伸びていく。

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