大阪偕星学園「貧乏でも野球は勝つ」

グラウンドに正座し黙とうする大阪偕星ナイン=甲子園(撮影・持木克友)
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 「高校野球、甲子園見学会」(4日、甲子園)

 激戦区の大阪を勝ち抜いた大阪偕星学園が大トリで登場。新しいデザインのユニホームを学校からプレゼントされることになった山本皙監督(47)が、これまでの“窮状”を赤裸々に語った。

 「自分の子供たちを甲子園のグラウンドに立たせられて感無量です」と感慨に浸った指揮官。同校からはユニホームがプレゼントされることが決まり「本当に感謝しています。今まで子供たちには苦しい思いをさせてきたので」と明かす。

 同校野球部はこれまで用具メーカーを通さず、ユニホームや道具を購入してきた。「ダイレクトメールで来る“廃盤”を使ってました。去年のデザインで在庫処理になるものを格安で売ってもらっていた」と山本監督。練習用のユニホームは上下500円、試合用でもストライプ柄にKのマークが入ったもので上下1万円。スパイクは980円だ。就任当初、このデザインにしたのも「お金がかからないんですよ。倉敷高のときも同じデザインだったんですが、Kのマークはマジックで書いていたんです」と説明する。

 そこには山本監督のある理念がある。「スポーツってね、国籍、肌の色、お金持ち、貧乏とか関係ないんですよ。野球がうまい奴が勝つ。貧乏でもお金持ちに勝てるんです。野球をしてるときくらいは、子供たちにそういう夢を見させてあげたい」。さらに「前任の高校で突然、部員が来なくなった。何でかと聞いたら部費が払えないから。僕がその子の家に行くと、母子家庭でお母さんが真っ黒に手を汚したまま出てきた。ガソリンスタンドで働いてたそうです。なのにプッチンプリンを出してくれて…。もう涙が出ましたよ。それでお金はいらないから、野球をやろうと言ったんです」と懐かしそうに当時を回想した。

 だからこそ「この学校でもお金がない子たちにすべてを合わせる。遠征費も1日3食ついて2500円のところに泊まってきた」と家庭環境に配慮したチーム作りをしてきた指揮官。「お金がないから野球ができない、勝てないというのはおかしい。そういう姿を甲子園でも見せられたら」と手作りの“リアル・ルーキーズ”に自信をのぞかせる。

 見学会後には三塁ベンチ前に正座して、両手をついて頭を下げた。「グラウンドの神様に感謝をするというね。使わしてもらってありがとうございましたと。選手たちが前からやっていることです」と山本監督。高校野球の常識を覆す集団が、勝ち続けて恵まれない球児の希望になる。

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